「ユリゴコロ」のあらすじ・ネタバレ・ラスト

サスペンス映画

「ユリゴコロ」のあらすじ

「イヤミスの女王」の一人として注目を浴びる沼田まほかるは、まほかるブームを巻き起こした注目の作家です。

第14回大藪春彦賞受賞、第9回本屋大賞ノミネートのミステリー小説「ユリゴコロ」を実写映画化したものです。

主人公亮介が、ある日実家の物置からあるノートを見つけることから、この物語は始まります。

そこには心の拠り所「ユリゴコロ」を求め続ける女性の心が、びっしりと綴られていました。

亮介がこの物語を読みながら、亮介の人生とこのノートに書かれていたことが同時に進んでいく展開となっています。

主な出演者

監督:熊澤尚人 出演:吉高由里子(美紗子)、松坂桃李(亮介)、松山ケンイチ(洋介)、佐津川愛美(みつ子)、清野菜名(千絵)、清原果耶(美紗子(中学生))、木村多江(細谷)ほか

「ユリゴコロ」との出会い

主人公の亮介は、恋人の千絵と山奥で喫茶店を営みながら同棲をしていました。

父親に結婚を認められ、順風満帆な生活を送っていたのです。

しかし幸せは長くは続かないものです。

ある日、千絵が突然失踪をしてしまいます。

 

追い討ちをかけるように、亮介の父親が末期ガンであることが判明します。

しかも既に手遅れの状態にありました。

それでも気丈に振る舞う亮介ですが、次第に精神的に不安定となり、喫茶店の経営も傾いて行きます。

そんなある日、亮介は実家を訪れます。

そして実家の押入れから、ダンボールを見つけます。

 

その中には「ユリゴコロ」と書かれた、一冊のノートが入っていました。

そのノートを開いてみた亮介の目に飛び込んできたのは、衝撃的なフレーズでした。

「私のように平気で人を殺す人間は脳の仕組みがどこか普通と違うのでしょうか」
それは女殺人鬼・美紗子の半生が綴られた手記でした。

殺人鬼・美紗子とは一体

美紗子は話し始めるのが遅い子供でした。

ある日、医者が「言葉を話すには安心な場所で生きているという、何らかのユリゴコロが必要」と言います。

普通の人間には心の拠り所、「ユリゴコロ」というものがあるべきなのに、美紗子にはそれがありませんでした。

 

買ってもらった人形に、ほんの少しの「ユリゴコロ」を持ちますが、次第に残酷な遊びをするようになります。

次第に興味は人形から生き物へと移るようになり、生き物を次々と井戸へ放り込みました。

そしてついに、美紗子の恐ろしい「ユリゴコロ」が目覚めてしまいました。

 

ある雨の日に、女の子が池でおぼれているのを見殺しにするのです。

またある時は、帽子を拾おうとしている少年を手伝っている場面に出会います。

男は溝の蓋を持ち上げて男の子を手助けていたのですが、美紗子はそれを手伝うふりをして邪魔をして、結果男の支えていたふたが少年を直撃して死んでしまいました。

 

そんな美紗子は、やがて調理の専門学校へと進学をします。

そこで初めて、みつ子という友達ができました。

みつ子は過去のトラウマにより精神的に不安定で、リストカットを繰り返していました。

美紗子とみつこは共依存に陥っていきます。

亮介の人生と美紗子の人生

ある日の喫茶店に、とある女性が訪ねてきました。

知恵の元同僚だという細谷は、知恵の捜索を手伝ってくれました。

そして知恵は既婚者であること、そして暴力団との関わりがあることが分かったのです。

一方の「ユリゴコロ」では、美紗子の狂気は続いていきます。

 

食品関係の仕事につきますが退職し、お金を稼ぐために売春を始めます。

客引き中に出会った男を殺害したりと、相変わらず殺人を繰り返します。

そんな時、売春目的で声をかけた男性、洋介と出会います。

洋介はお金を渡しますが美紗子に手を出しません。

 

美紗子は洋介に無償の愛を感じて惹かれるようになり、やがて同棲するようになりました。

そんなある日、洋介は過去に子供を殺してしまったという事実を打ち明けます。

帽子を拾う少年を手伝っていたら、自分の過失で蓋を落としてしまい少年を死なせてしまったということで、それは美紗子が蓋を落とさせて死なせた少年のことでした。

洋介に、そのことは秘密にしました。

 

美紗子は誰の子かわからない子供を妊娠します。

洋介と二人で育てることになり、子供は順調に成長しました。

しかし次第に美紗子は罪の意識に苛まれ、自殺を図るようになります。

 

一命を取り留め意識を取り戻した美紗子の手元に、なぜか今まで隠してきた「ユリゴコロ」のノートがおかれていました。

重罪人を放ってはおけないと洋介は美紗子を殺そうとするのですが、美紗子を失うことに耐えきれず、お金と地図を渡して洋介はいなくなりました。

ユリゴコロとの関係が判明

「ユリゴコロ」に特別な親近感を覚えていた亮介は、ある予想が事実に変わっていきました。

美紗子の子供は自分である、ということです。

一方で、一刻も早く千絵を見つけたい亮介は、細谷に連絡を入れました。

知恵の居場所を見つけたという細谷が言うには、知恵はとある暴力団の事務所に監禁されていると言います。

 

殺人鬼・美紗子の息子であると確信した亮介は、何もかもどうでもよくなり、暴力団を殺すために包丁を持って事務所に向かいました。

亮介が暴力団の事務所に到着すると、そこにはすでに死亡した暴力団がいて、千絵は無事でした。

そこには「ユリゴコロ」に書かれていた、オナモミの実が落ちていました。

自宅に戻り千絵を解放している亮介の元に細谷が再び現れます。

 

そこで亮介の疑念は確信へ変わり、細谷は亮介の母であり、殺人鬼美紗子であることが解かります。

そして亮介のために、また殺人に手を染めてしまった事を知りました。

亮介と美紗子は、真の家族として再会しました。

映画ライターkokoの一言

人気ミステリー作家による「ユリゴコロ」。

初の映画化であるこの作品は、期待通りの見応えのあるものでした。

ストーリー的には先を想像しやすいものになっていますが、逆にそれがパラレル的に展開される内容を理解しやすくしているように思います。

いささかグロテスクなシーンやSEX描写も含まれますが、それも世界観の一つです。

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