「ハウルの動く城」のあらすじ
「ハウルの動く城」はスタジオジブリの名作アニメです。
魔女の魔法で、90歳の老婆にされてしまったソフィーは、呪いを解く為に魔法使いのハウルに会いに行きます。
ハウルは一見紳士的な雰囲気でとても素敵な男性でしたが、本当は魔女から逃げている臆病者だったのです。
主な出演者
倍賞千恵子(ソフィー)、木村拓哉(ハウル)、美輪明宏(荒地の魔女)、神木隆之介(マルクル)、我修院達也(カルシファー)、大泉洋(カブ)ほか
ハウルとの出逢い
主人公のソフィーは、ある帽子屋で働いている女の子です。
自分が本当に今やりたいことが、帽子屋なのかどうかは分かりませんでしたが、真面目なソフィーは早くに亡くなった父親が残した帽子屋を、自分が受け継がなければならないと思っていました。
美しい母と妹に対して、自分は美しくないと思い込んでいて、地味に生きようとしていました。
ハウルという魔法使いが美しくて、多くの若い女性の血を求めているという聞いたとき、ソフィーは自分は美しくないので関係ないと思っていました。
ある日、ソフィーが妹の働いているお店を訪ねようとすると、軍人にナンパされてしまい、そこで立往生してしまいます。
その時、突然現れたハンサムな青年に助けられました。
実はその青年こそが、ハウルだったのです。
ハウルは魔法を使いソフィーと空中を歩いて、妹の働いているお店へと連れて行ってあげました。
ソフィーはその青年がハウルとは全く知らず、ほのかに恋心を抱いてました。
その夜、帽子店を閉めた後で、突然怪しそうな女が現れます。
鍵を閉めたはずのお店に現れたその女を、ソフィーはすぐに帰らせようとしますが、女はなかなか帰りませんでした。
そしてソフィーや帽子に文句を言ったので、ソフィーはすぐに抵抗しようとしますが、魔法をかけられてしまい、90歳の老婆の姿に変えられてしまいます。
怪しい女の正体は、ハウルの命を狙っている荒地の魔女だったのです。
ハウルとソフィーが接点を持ったことを知って、ソフィーにずっと目を付けていたのでした。
ハウルの動く城へ
老婆の姿で、帽子屋にいるのはできないと感じたソフィーは、帽子屋を出ていきます。
行く所もなく歩いていたソフィーは老婆のため、すごく疲れてしまいます。
杖が今すぐに欲しいと思い枝を引っこ抜くと、それは倒れていたカカシのカブでした。
カブはおしゃべりもできないのに、意思の疎通がとれて、ソフィーに助けてもらったお礼として、ハウルの動く城へと案内してくれました。
不気味で見た目がボロボロでガラクタだらけの城にソフィーが入ると、火の悪魔のカルシファーがいました。
カルシファーはソフィーに対してハウルと契約を交わしたことによって、体の自由を奪われてしまったと言うのです。
契約の謎をうまく見破れば自由の身になれるということもあり、契約の謎が解けたときにはソフィーを元の姿へと戻すと、カルシファーはお願いするのでした。
翌日ソフィーが料理をしているとカルシファーを若干脅すように、ハウルがそこに現れます。
カルシファーはハウルが言うことしか聞かないために、ハウルはソフィーを怪しがります。
ソフィーは元気なおばあちゃんのふりをして、掃除婦としてこの城に来たと言いました。
以前町で出会った少女だということに全く気付かない様子で、弟子のマルクルやソフィーと朝食を取っていました。
朝食を取っているときに、荒地の魔女のメッセージがソフィーのポケットから出てきました。
メッセージには、ハウルの心臓は私の物だと記されています。
ソフィーは荒地の魔女の手下か、とハウルにしつこく聞かれますが、真実を話せないように呪いをかけられているため、荒地の魔女との関係も老婆にされてしまったことも、話すことができませんでした。
サリマンのいる城へ
ある日、ソフィーが町にマルクルと買い物に出かけると、荒地の魔女の手下を見かけてしまいます。
急いで家に戻ってみると、風呂場からハウルの大きな叫び声が聞こえました。
ソフィーが掃除をした時に棚の配置を変えたことにより、髪の毛の色が変わってしまったと泣き叫んだのです。
美しくないと、生きていても仕方がないと落ち込むハウルは、闇の精霊を呼び出して自分もドロドロに溶けてしまいます。
自分がぜんぜん美しくないと思い込んでいるソフィーは、ハウルの姿を見て自分は美しかったことは一度もない、と泣きながら急に城を飛び出します。
落ち着いてから家に戻るとハウルは、ドロドロに溶けたままでした。
ソフィーは仕方なく、ハウルの看病をしました。
人間に戻ったハウルは、ソフィーに自分はすごく臆病者だと話します。
臆病者で、師匠のサリマンからの呼び出しも怖くて行けないので、ソフィーに代わりに行ってほしいと、お願いするのです。
ソフィーはハウルの母として、サリマンのいる城に行くことを決めます。
宮廷に着くと、そこには荒地の魔女の姿もありました。
魔女もサリマンに呼ばれたと言います。
急な階段を上って、なんとかサリマンに会うことができると、荒地の魔女はすぐに魔法を吸い取られて、老婆の姿となってしまいました。
王国に仕えるサリマンは、ハウルに王国に従って戦争に参加するように求めてきました。
すぐに従うなら悪魔と手を切る方法を教えて、従わないのであれば、荒地の魔女と同じように魔法の力を奪うと言います。
そこへ変装したハウルが現れて、ソフィーを無事に助け出すことに成功します。
ハウルは自分がおとりになるので、ソフィーはすぐに城へ戻るようにと指示しました。
ソフィーは無事にハウルの城へと戻ることに成功しましたが、老婆となった荒地の魔女と、サリマンのペットの犬のヒンも連れてきたのでした。
ハウルの城、再始動
荒地の魔女とヒンと一緒に生活することになり、ハウルは城のレイアウトを変えることにしました。
ハウルはソフィーに小さいころ過ごした花畑と、ソフィーが働いていた帽子屋と全く同じ部屋をプレゼントしました。
その頃、町は空襲警報が頻繁に鳴るようになります。
カルシファーが城を守っているので城の中はとても安全でしたが、まんまとサリマンの罠にかかってしまい、カルシファーの炎が弱ってしまいます。
そしてハウルはソフィーたちを守るために、一人で戦いに出ます。
ソフィーはハウルを助けるため、すぐに荒地に向かい城を捨てる決意を固めます。
荒地まで向かうためには、カルシファーの炎が必要不可欠でした。
弱っていたカルシファーに、少しでも元気を取り戻してもらうために、ソフィーは自分の長い髪を切り、カルシファーに食べさせました。
そして元気を取り戻したカルシファーを見て、荒地の魔女は自分が長年にわたり、手に入れたかったハウルの心臓そのものは、カルシファーだという事に気づきます。
カルシファーをすぐに掴み取ろうとした荒地の魔女の体へ炎が燃え移ってしまいます。
苦しむ荒地の魔女の姿を見て、ソフィーは水をかけて火を消して荒地の魔女を助けました。
炎が消えてしまうと、カルシファーも死んでしまいます。
ソフィーはこれによりハウルも死んでしまったのではないか、と泣き出しました。
その後、ハウルからもらったソフィーの指輪が光って、ハウルの居場所を教えてくれます。
光の指し示したドアへ行くと、ハウルの少年時代の記憶へとつながっていました。
花畑で流れ星を飲んで心臓を取り出している、若いハウルの姿がありました。
その取り出した心臓こそが、カルシファーだったのです。
それがハウルとカルシファーの契約でした。
元の世界へ戻ったソフィーは、少女の姿へと戻っていました。
ハウルはまるで鳥の怪物のようになっています。
ソフィーは荒地の魔女からカルシファーである、ハウルの心臓を受け取ります。
そしてカルシファーが千年も生きて、ハウルが心を少しでも取り戻しますように、と願いをこめてハウルへ心臓を戻します。
そしてカルシファーとの契約が無事に解けて、カルシファーの炎のエネルギーもなくなり、全員が崖に転落しそうになります。
カカシのカブがなんとかそれを食い止めて、全員一命をとりとめることに成功します。
ソフィーがお礼を言ってキスをすると、カブは人間に戻りました。
カブも呪いをかけられ、カカシとなっていた隣の国の王子様だったのです。
王子はすぐにソフィーにお礼を言い、戦争をやめさせるために我が国へと帰っていきました。
飼い犬のヒンを通して様子を見ていたサリマンは、くだらない戦争を早く終わらせようと言います。
カルシファーは自由の身となりますが、ハウルたちと一緒にいることを選びました。
ハウルの城はまた新しくなり、みんなを連れて動き出すのでした。
映画ライターりょうの一言
宮崎駿監督の作品大好きで、新作が上映されるたびに見てきましたが、ハウルの動く城は原作が大好きだったため、作品が好きな監督によって映画化されると、それだけでとても嬉しくなりました。
いつも軽薄で少し頼りなさそうなハウルと、地味でとても真面目な性格のソフィ、落ち着きのあるのマルクル、かわいらしいカルシファーなど、登場するキャラクターも魅力があり、見ていて飽きませんでした。
原作と話の流れは少し変わっているので、映画が好きな人は原作も読んでみてほしいなと思います。
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