「湯を沸かすほどの熱い愛」のあらすじ・ネタバレ・ラスト

ヒューマンドラマ

「湯を沸かすほどの熱い愛」のあらすじ

銭湯「幸の湯」を営む幸野家ですが、1年前に夫が蒸発したことで銭湯は休業状態です。

母の双葉はパートをしながら一人娘の安澄を育てていましたが、ある日突然末期がんで余命2ヶ月と宣告されます。

双葉は残された時間で「絶対にやるべきこと」を決め、動き出していきます。

「湯を沸かすほどの熱い愛」は、日本アカデミー賞で宮沢りえが最優秀主演女優賞、杉咲花が最優秀助演女優賞を受賞しています。

主な出演者

キャスト:宮沢りえ(幸野双葉)、杉咲花(幸野安澄)、篠原ゆき子(酒巻君江)、駿河太郎(滝本)、伊東蒼(片瀬鮎子)、松坂桃李(向井拓海)、オダギリジョー(幸野一浩)ほか

余命2ヶ月と宣告された双葉の決意

銭湯「幸の湯」は1年前に夫が蒸発したので休業し、母の双葉は持ち前の強さと明るさで、パートをしながら一人娘の安澄を育てていました。

ある日、仕事中に突然倒れてしまい病院で診察を受けたところ、ステージ4の末期ガンであることが分かり、余命2ヶ月だと宣告されます。

ショックを受け、1人で銭湯の隅で泣き崩れる双葉でしたが、安澄からの電話で自分が死ぬまでにやるべきことを決意します。

 

まず探偵の滝本に依頼をして、蒸発した夫の居場所を突き止めて会いにいきます。

アパートの一室で別の女性と暮らしていた夫・一浩に、双葉は事情を話して銭湯を再開するために一緒に暮らすことを提案します。

一浩は別の女性の連れ子であった鮎子と共に幸野家に戻り、安澄を驚かせます。

 

急に出て行った父親の一浩を簡単に許せない安澄でしたが、母・双葉から銭湯の再開のために4人で働くことを伝えます。

「働かざるもの食うべからず」と言って、4人で銭湯の掃除をしました。

幸の湯の再開、4人家族の生活

こうして家族4人の生活が始まりましたが、安澄は学校でクラスメイトからいじめを受けていました。

制服を隠されてしまったので、ジャージで授業を受けなくてはならなくなり、「学校にいきたくない」と言います。

安澄に強くなってほしいと思っていた双葉は、「このまま逃げていても何も変わらない、立ち向かわないと」と説得しました。

 

学校に行った安澄は双葉からの言葉を思い出し、先生もいるクラスの中で急に立ち上がりジャージを脱いで下着姿になります。

そして涙ながらに「制服を返してください。今は体育の授業じゃないから」と訴えます。

体調不良で保健室で休んでいた安澄の元に、誰からともなく制服は戻ってきました。

心配で家の前で待っていた双葉は、制服姿の安澄を見て「頑張ったんだね」と抱きしめました。

 

その様子を見ていた連れ子の鮎子は銭湯のお金を盗み、1人で母親に会いにいきます。

夜になっても帰ってこない鮎子を心配する双葉たちですが、今日が鮎子の誕生日であることに気付きます。

双葉に付き添って安澄も一緒に、以前一浩が住んでいたアパートに向かいます。

 

アパートの前で座っている鮎子に向かって双葉は「一緒に帰ろう」と言って優しく抱きしめます。

翌日、鮎子は「これからはもっと一生懸命働きます。ママのことが好きでもこの家にいてもいいですか?」と伝えます。

3人での旅行、本当の母親の存在

ある日、銭湯は一浩に任せ、双葉・安澄・鮎子の3人で泊りの旅行に出かけます。

安澄と鮎子はとても楽しそうにはしゃいでいました。

 

車での移動の道中、向井拓海という青年に声をかけられ、車に乗せることになりました。

北海道出身のバックパッカーという拓海だったが、双葉はその嘘を見破ります。

拓海は北海道出身ではなく、家への反発から目的もなく旅に出たのだと告白します。

 

双葉は「最低な人間を乗せちゃったな」と厳しく言いますが、拓海に今から北海道へ向かうことが目標であることを告げ、抱きしめます。

感動した拓海は「また会いにきてもいいですか?」と約束をして双葉たちと別れます。

 

翌日、カニを食べに行った食事処は安澄の本当の母親である、坂巻君江が働いている場所でした。

君江は耳が聞こえないという障害を持ちながら働いていて、そこで双葉や安澄に会って接客もしました。

双葉は自分の娘に会っているのに気付かない君江のことを引っ叩いて、安澄たちが待つ車に戻りました。

 

そして安澄の本当の母親は君江であること、子供の泣き声が聞こえないから母親の自信をなくして家を出たこと、その後一浩と結婚して安澄を我が子のように育てたことなど、全てを話しました。

そして安澄にその場に残って君江に会うように伝えて、車で走り去ります。

 

双葉は毎年送られてくる君江からのカニのお礼も、安澄に書かせていました。

君江は筆談で「もしかして安澄ちゃん?」と尋ねると、安澄は手話で返します。

双葉から将来役に立つときが来るから勉強しなさいと言われていて、その事実を知った君江は泣き崩れます。

夕方になり、鮎子に安澄を迎えに行くように頼んで車で待っていた双葉ですが、やるべきことを果たして疲れと病気の悪化から、その場で倒れてしまいます。

双葉の熱い愛、銭湯でのお葬式

双葉は入院することになってしまい、安澄と鮎子は頻繁にお見舞いに行きました。

双葉の様子が気になる一浩は2人に様子を聞きますが、期待した答えは返ってきませんでした。

君江と安澄はメールで毎日やり取りするような仲になり、近々会いに来る予定になっています。

 

双葉の元に、前にお世話になった探偵の滝本が訪れます。

昔、双葉は母親に捨てられた過去があり、その母親が見つかったというのです。

双葉は母親に会いたいと言い、滝本に頼んで連れて行ってもらいます。

 

先に滝本が話を付けに行きますが、そんな娘はいませんと追い返されていました。

遠くから一目だけ見たいという双葉は、新しい家族と幸せそうに暮らす母親の姿を見て、玄関にあった置物を投げつけ、窓ガラスを割って逃げました。

そして日に日に、双葉の病状は悪化していきます。

 

そんな中、北海道へ行く目標を達成した拓海が双葉に会いに来ました。

事情を知った拓海は驚きながらも、双葉の愛の深さを再確認し、住み込みで銭湯の手伝いをすることになりました。

 

そこへ君江も到着して、一浩はみんなに土下座をして、ある計画に協力してくれるように頼みこみます。

それは新婚時代に「いつかピラミッドを見せてやる」という叶えられていない約束を、違う形で見せるというものでした。

 

病院の庭から、一浩・安澄・鮎子・滝本・拓海・君江の6人で、組体操のピラミッドを見せました。

「俺が皆を支えるから安心しろ」という一浩や、みんなの気持ちを聞いた双葉は感動して、死にたくないと泣き崩れます。

 

時は流れ、拓海は銭湯を手伝い、安澄はご飯を作り、鮎子も手伝いをしながら、それぞれ生活に馴染んでいきました。

ずっと容態が悪化していた双葉はとうとう亡くなってしまい、その葬儀は銭湯・幸の湯で行われました。

 

葬式の後、安澄、一浩、鮎子、君江は銭湯のお風呂に入りながら、双葉の愛と温かさを感じていました。

双葉の火葬は銭湯で行い、幸の湯の円筒からは双葉の一番好きな赤色の煙が上がっていました。

映画ライターHazuの一言

とにかく泣きました。

末期がんで余命宣告を受けた主役の余生を描くドラマや映画はよくありますが、この作品はそれ以外の人間愛みたいなものも素晴らしいです。

宮沢りえの演技はもちろんですが、杉咲花の演技もとても感動させられました。

その他の登場人物も全て個性的なキャラクターで憎めないところが、最後は不思議な家族の形になりますが納得させられます。

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