「風立ちぬ」のあらすじ・ネタバレ・ラスト

アニメ映画

「風立ちぬ」のあらすじ

2013年に公開されたスタジオジブリ作品で、伝説の戦闘機である「ゼロ戦」を設計した堀越二郎の半生を描いた作品です。

不景気や貧乏、病気や大震災などの時代を生きた堀越二郎の、イタリアの航空技術者ジャンニ・カプローニとの時空を超えた友情、妻の菜穂子との出会いや別れが描かれている作品です。

主な出演者

原作・監督:宮崎駿 プロデューサー:鈴木敏夫 音楽:久石譲 声の出演:庵野秀明(堀越二郎)、瀧本美織(里見菜穂子)、西島秀俊(本庄季郎)、西村雅彦(黒川)、スティーブン・アルパート(カストルプ)ほか 主題歌:「ひこうき雲」荒井由実

航空技術者として飛行機開発会社に就職

地方の裕福な家庭に生まれた堀越二郎は、少年時代から飛行機が好きで、いつか自分が設計した飛行機を作りたいという夢を持っていました。

二郎は航空工学を学ぶため東大に進学し、実家から大学へ戻る汽車の中で関東大震災に遭遇することになります。

その際、上野の資産家の娘である菜穂子とお付きの絹を助けたのですが、二郎は2人に名前も名乗らずにその場を去ります。

 

2年後、焼け野原となった東京も復興し、二郎も大学での勉強に励んでいます。

大学生活を送る二郎はいつも昼食でサバを食べ、その骨の曲線の美しさに感心していました。

二郎と同じ志を持つ親友の本庄は、二郎に呆れつつもその才能を認めていました。

 

その後日本中が不景気で苦しむ中、二郎は航空技術者として名古屋にある飛行機開発会社に就職します。

先に入社していた本庄は二郎が来るのを心待ちにしており、上司の黒川は新入社員の二郎に難しい設計をやらせて二郎をしごき、黒川は彼の才能に大きな期待を寄せ、立派な技術者として育てようとしていました。

二郎が設計した飛行機が完成したが失敗に終わる

この時代の航空技術はヨーロッパ諸国にかなりの遅れを取っていて、会社は大枚を叩いてドイツのユンカース者へ視察団を派遣することになります。

このときに黒川の推薦によって二郎も視察団に選ばれ、本庄と共にドイツへ渡りました。

 

ドイツ側は日本に技術を盗まれることを警戒していたのですが、ユンカース博士は最新の飛行機に二郎たちを乗せてくれました。

このときドイツの技術を目の当たりにした二郎と黒川は、日本の遅れを痛感するのでした。

 

二郎が入社して5年目となったある日、二郎は海軍の航空母艦用の戦闘機を設計するチームのチーフとして大抜擢されました。

二郎はスタッフとして本庄を欲しがったのですが、黒川は二郎と本庄を同じチームにすることを拒み、本庄は別の飛行機の設計を進めることになります。

 

その後、二郎が設計した1号機が完成し、試験飛行が行われることになりました。

しかしその飛行機は時速400キロのスピードに耐えきれず、墜落してしまいます。

夏休みに入ると二郎は軽井沢のホテルに滞在し、一号機の失敗について考え始めました。

 

散歩の途中で突然突風が吹き、丘の上で絵をかいていた女性のパラソルが風で飛ばされました。

それを見ていた二郎はパラソルを捕まえ、女性に返すのでした。

その女性は以前、二郎が震災のときに助けた菜穂子で、美しく成長していました。

二郎と菜穂子は急激に接近し、婚約を果たす

菜穂子にとって二郎はずっと会いたいと思っていた人物で、菜穂子の中では王子様のような存在でした。

二郎も菜穂子のことが心に残っており、2人は再会を喜び合います。

 

菜穂子と食事の約束をした二郎は、レストランでドイツ人のカストルプと話をします。

カストルプはヒトラーのやり方に疑問を持っていて母国の将来を憂いており、このままでは日本もいずれ破裂するだろうと言いました。

 

食事の約束は菜穂子が熱を出したことによってキャンセルになってしまい、病状があまり良くないようで、その後も数日間伏せっていました。

ようやく元気になった菜穂子と二郎は急速に接近し、恋に落ちるのでした。

 

二郎は菜穂子が結核を患っていることを承知で、彼女と婚約をします。

しかし病気を治してから結婚したいという菜穂子の思いを大切にして、二郎はいつまでも待つつもりでいました。

 

夏休みが終わり久しぶりに出社した二郎は、特別高等警察からマークされていて、黒川は二郎を自宅の離れに匿うことにします。

二郎は経宿先に届いているはずの菜穂子からの手紙を気にしていたのですが、会社が全力で二郎を守ると決めており、今はそれどころではありませんでした。

 

その後、しばらくして菜穂子が吐血したという知らせが入り、二郎は東京へ急行します。

自宅で療養中だった菜穂子を見舞いに行ったのですが、菜穂子は2人のために高原病院で療養することに決めました。

説得が実り二郎と菜穂子は結婚へ、幸せな生活が始まる

二郎は最高時速500キロで飛ぶ、軽くて丈夫な戦闘機の設計に勤しんでいます。

高原病院で療養中だった菜穂子は、二郎からの手紙を読み、どうしても二郎に会いたいということで病院を抜け出してしまいます。

 

父親から菜穂子の病状を聞いていた二郎は、このまま菜穂子と結婚して一緒に暮らすことを決意します。

最初は難色を示していた黒川だったのですが、妻の説得と2人の一途な愛に心動かされ、急遽黒川の家で二郎と菜穂子の結婚式が行われることになりました。

 

結婚式はたった4人の質素なものだったのですが、菜穂子はとても幸せそうで、黒川の自宅の離れで新婚生活がスタートしました。

二郎はずっと菜穂子に付き添っていたかったのですが、戦闘機の設計も佳境に入っていたため、菜穂子は二郎が仕事に専念できるように明るく振る舞うのでした。

 

いよいよ二郎が設計した新しい戦闘機の試験飛行が行われることになり、二郎は出張を余儀なくされてしまいます。

自分の死期を悟っていた菜穂子は、二郎やお世話になった黒川夫婦に内緒で、ひっそりと高原病院に帰りました。

 

二郎の開発した戦闘機は見事なでき栄えで、試験飛行は大成功となります。

しかし二郎は何故か胸騒ぎを覚え、ずっと菜穂子のことを心配していました。

それから数日後に日本は戦争で敗戦し、二郎が開発した戦闘機は一機も戻ってきませんでした。

 

そんなときに夢に現れたカプローニは、夢の中で二郎と菜穂子を合わせてくれて、菜穂子は「あなた、生きて」と二郎を励ましてくれました。

その後、夢の中の菜穂子は風のように消えていき、二郎は涙を流して菜穂子の愛に感謝するのでした。

映画ライター「タイリュウ」の一言

これまでのジブリ作品とは違い、風立ちぬは大人向けの作品でジワジワと心に染みてきました。

二郎はただ単に飛行機が好きで、自分が設計した飛行機を作りたいと思って入社したものの、戦闘機を作ることになったときはどんな思いで作っていたのかと思うと辛くなりました。

敗戦して自分が設計した飛行機が戻ってこなかったときは、悲しかったのではないかと思うと奥深い作品だと感じましたし、菜穂子との愛の強さと覚悟を知って涙なしでは観れませんでした。

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