「ファンタスティック Mr.FOX」のあらすじ
この物語は、ロアルド・ダールの児童文学書である「父さんキツネバンザイ」が原作となったアニメ作品です。
父さん狐であるMr.フォークスが主人公となり、家族を守るため生き抜く方法として盗みを働きます。
しかし結婚を機に盗みはもうしない、と奥さんのMrs.フォークスに約束するも、またしても盗みを再開してしまうフォークス、そして悪党たちから住処を狙われてしまうフォークスの生き方を描いたアニメ作品です。
主な出演者
監督:ウェス・アンダーソン 声の出演:ジョージ・クルーニー(Mr.FOX)、メリル・ストリープ(Mrs.FOX)、ジェイソン・シュワルツマン(アッシュ)、ビル・マーレイ(バジャー)、ウォーリー・ウォロダースキー(カイリ)ほか
主人公キツネのMr.フォークスの結婚
物語は、キツネの主人公Mr.フォークスが結婚するところから始まります。
以前はトリ泥棒として生計を立てていたフォークスでしたが、結婚を機に泥棒稼業からは足を洗い、新聞記者として心を入れ替え、家族のために一生懸命働きます。
そして子供が生まれ、安全を確保するために家族三人で穴ぐら生活をしていました。
しかしその静かな生活に嫌気がさし、丘の上の大きな木にある一軒家を購入することを決意します。
フォークスは自分のため、家族のために、今よりもっと豊かでより良い暮らしを求めていたのでした。
そんなフォークスは引っ越してきてから間もなく、野生の本能が目覚めてしまいます。
家の近くにある農場主の家から、家畜や食べ物を盗んでしまうのでした。
引っ越し当初は、家族揃ってその暮らしを楽しんでいたフォークスでしたが、以前のトリ泥棒としての心を取り戻してしまいます。
その頃、フォークス家に一人の訪問者がやってきました。
それはMr.フォークスの甥っ子クリストファソンでした。
悪党たちをターゲットにトリ泥棒を再開するフォークス
クリストファソンは、自分の父親が病気になり治るまでの間、この家に置いてほしいと言うのです。
そしてMr.フォークス家の三人と、クリストファソンとの新しい生活が始まりました。
Mr.フォークス家には、クリストファソンと同じ年頃の長男アッシュがいました。
クリストファソンは、アッシュと行動を共にするようになります。
しかしアッシュは、クリストファソンとは真逆の性格でした。
アッシュは変わり者で、運動が苦手でした。
一方のクリストファソンは趣味はヨガ、どんなスポーツもこなしてしまうスポーツ万能なキツネでした。
そんな正反対な二人は、次第にお互いをライバル視していきます。
新しい家にやってきたMr.フォークスは、妻であるMrs.フォークスと結婚を機に、あれだけトリ泥棒はやらないと約束しておきながら、隠れて夜な夜なトリ泥棒を再開するのでした。
Mr.フォークスのターゲットは、港で有名な三人の悪党たちバンス、ビーン、ボギスでした。
一旦は泥棒稼業から足を洗ったフォークスでしたが、彼の腕前は未だに健在だったのです。
しかし毎日のように鳥七面鳥やアヒルなどを盗み出すので、悪党達も黙ってはいません。
彼らは徒党を組み、犯人がMr.フォークスであることを突き止めると、巣穴までやってきてフォークスを撃ちます。
何とか急所を外し命は助かったフォークスでしたが、しっぽを失ってしまうのでした。
三人の悪党たちに見つかってしまい住処を狙われるフォークス
しかし悪党たちは、フォークスのしっぽだけでは満足しませんでした。
盗みを働くフォークスを完全に抹殺しようと、三人は一致団結していました。
そしてフォークスたち家族が住む巣穴を掘り起こします。
フォークスたちは、幸い既に家の下深くに穴を掘り、難を逃れていました。
悪党たちは、最終的にブルドーザーまで持ちだし、完全にフォークスの家を壊し始めました。
しかし、フォークスを捕らえることはできず、次の作戦に移ります。
それは地中深くに潜ったフォークスを地上に出さない、というものでした。
ずっと地中に閉じ込めて餓死させるか、エサを求めて出てきたフォークスをその場で射殺する、というものでした。
悪党たちは、それぞれの部下に命じてフォークスが穴から出てこないか、見張りをさせていました。
これには流石のフォークスも頭を抱えてしまいました。
フォークスとその家族は三日三晩、空腹を耐えしのぎます。
しかし、食べ物がなくて困っていたのはフォークス達だけではありません。
悪党と部下たちが、フォークスの家の周りを迂回しているせいで、その地に暮らしていた他の動物たちまで食べるものがなくなってしまったのです。
捕まりそうになりながらも無事に計画を成功させる
こうなったのは全てMr.フォークスのせいだと、動物たちは彼を責め始めます。
妻のMrs.フォークスも結婚に、もう盗みは働かないと約束したものの、隠れて裏切っていた行為にショックを受けてしまうのでした。
Mr.フォークスも家族と動物たちに迷惑をかけてしまった、と自責の念に駆られてしまうのですが、そんな彼に新しいアイディアが浮かんだのです。
それは、このまま穴を掘り続けて悪党たちの養豚場に辿り着く、というものでした。
悪党たちやその部下たちがフォークスを追って、外に出ている今が絶好のチャンスだと考えたのです。
もともとカリスマ性に優れたフォークスは、他の動物たちを率いて作戦を実行します。
見事に養豚場に辿り着き、ガチョウやリンゴ酒、生活していく上で必要な野菜を大量に手に入れたフォークスは、豪華な食事を用いて祝宴を開きました。
途中でアッシュとクリストファソンが父親のしっぽを取り戻すために地上に出て捕まってしまう、という危機にさらされますが、何とか救出して作成を成功させるのでした。
見事に人間達を出し抜き、家族を守り他の動物たちを率いるリーダー的存在になったフォークスは、自分たちしか知らない隠れ家の中で優雅な生活を送りました。
映画ライターMRMの一言
キツネの主人公、Mr.フォークスを中心としたアニメ作品、自分だけでなく家族を守るために一生懸命働くフォークスの懸命な姿に感動しました。
人間や動物たちの表情やセリフ、一つ一つの行動がとても可愛らしく思わず笑顔になってしまう、そんな心温まる作品だなと思いました。
動物たちが生きていく上で、どうすれば人間を出し抜くことができるのか、動物たちの行動について考えさせられる作品でした。
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