「葛城事件」のあらすじ・ネタバレ・ラスト

サスペンス映画

「葛城事件」のあらすじ

無差別な殺人を犯して死刑宣告を受けた息子を持つ葛城は、家族もいなくなってから、スプレーで派手に落書きされた自宅に一人で住んでいました。

そんな葛城家の家庭の事情を赤裸々に描いた作品であり、実在の事件をモデルにしたという映画です。

主な出演者

三浦友和(葛城清)、南果歩(葛城伸子)、新井浩文(葛城保)、若葉竜也(葛城稔)、田中麗奈(星野順子)、ほか

無差別殺人事件

自宅の塀に書かれている落書きを一人消している、中年の男性がいました。

彼は葛城清と言い、葛城金物店の経営者でした。

息子の稔は、無差別の殺人事件を起こしてしまいました。

稔は裁判の結果、死刑が確定しています。

 

死刑が決まった瞬間、稔は父の清を見つめながら笑っていました。

星野順子は死刑の廃止を訴えるために、稔と婚姻関係になります。

そして稔と面会して様々な話をしますが、稔自身は全く心を開くことはありませんでした。

父の清は、スナックでカラオケを歌うことが趣味でした。

 

そこには順子も同行していましたが、周りにいた客は言いがかりをつけてきます。

葛城家は元々妻の信子と長男の保、そして次男の稔の4人暮らしでした。

元来、清は自分本位で亭主関白を字で書いたような夫であり、父親でした。

家族に自分の考えを押し付けることが普通で、自分には甘く他人には厳しいという駄目な男でした。

会社をクビになる

ある時、長男の保が家を出ることになりました。

結婚をして独立していったのです。

子供も生まれて、とても幸せな暮らしをしていました。

保の妻の両親と一緒に、清は行きつけだった中華料理店へ連れて行きます。

そこで味が辛くなったことに腹を立てて、料理店の店員に暴言を吐きます。

保は制止をすることができず、妻の両親も同じく何も言えません。

 

そんな日々の中で、自宅では稔が引きこもり状態になり、仕事もしないで毎日家にいました。

妻である伸子が原因だと、清は激しくあたり散らします。

稔も恫喝しますが、既に聞く耳を全く持ちませんでした。

そんな時、保が会社をクビになります。

その理由は、営業成績が非常に悪いためでした。

保は妻にも両親にも言うことができず、出勤したふりをしながら公園で過ごす日々が続きます。

突然の自殺

妻の伸子は清との生活に耐えられなくなってしまい、遂に稔と家を出ることになりました。

二人が住んでいるアパートを保が見つけます。

保は清に連絡をして、伸子と稔に父親がもうすぐ来るので早く自宅に帰ろうと伝えますが、二人は絶対に帰らないと突っぱねます。

清はその場では怒ることをせず、自宅に帰ろうと説得していました。

 

そした突然、保が自殺してしまいました。

葬儀で伸子がショックのあまり、狂ったように笑いながら話をしていました。

その場では稔はヘラヘラと笑っていました。

葬儀が終わって、稔は宅配で届いた荷物を開けました。

中に入っていたサバイバルナイフを握りしめ、稔は繁華街へと向かっていきます。

自殺未遂

稔は、繁華街で通行人を次々と無差別に刺し殺していきます。

結果的に、稔は8人を殺傷してしまいました。

妻の伸子は、車椅子に座りながら順子と話をしています。

清は行きつけだったスナックのママに、「店も自宅も売却してこの町を出て行け」と促されます。

同じ頃、稔の刑が執行されました。

 

その事実を、順子が清へ報告します。

清は、その場で順子を押し倒して性行為を強制しようとしますが、順子に叱責されて収めます。

人生に疲れた清は、自宅の中をい無茶苦茶にして、庭の木で首をつって自殺を図ろうとします。

しかし木の枝も折れてしまい、死ぬことができません。

そんな清の脳裏には、二人の子供が幼かった幸福だったときの記憶が蘇りました。

映画ライターりょうの一言

今まで見た映画の中でも、トップクラスの後味の悪さでした。

最初から最後まで見てるのがとても辛かったです。

登場人物が全員頭がおかしいのだけど、すごくぶっ飛んでるわけでもなくて、自分の身近にいそうなレベルだったのが、とても怖いです。

しかし、実話を元にした作品だけど、色々な事件を参考にして、脚色されたフィクションともノンフィクションとも言い難い映画でした。

でも南果歩さんの演技は素晴らしかったです。

ほんの些細な亀裂を、その都度ぶっきら棒でも「ごめんなさい」で修復できていたら、結果は違っていたのかもしれないと考えさせられました。

押さえつけられて服従させられた妻と息子の二人の自己肯定感の低さが、どんどん悪い事態へと悪化させていくのです。

全体を通して、本当に息を抜けるシーンがありませんでした。

主人公が、近所のカラオケスナックで相手のいない「三年目の浮気」を律儀に、男のパートの部分だけを歌う場面くらいでした。

でも、三浦友和さんをはじめとする出演者の全員の高度な演技力には、圧倒されてしまいます。

味のあるキャストが勢ぞろいして、ラストまで気になる作品でした。

実話を元にした映画だと思ったら、怖くて眠れなくなるかもしれません。

バックに流れた音楽も、ドキドキ感を印象づけていて驚きました。

三浦さんの普段とは別の顔も見れてよかったです。

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