「スリー・ビルボード」のあらすじ・ネタバレ・ラスト

サスペンス映画

「スリー・ビルボード」のあらすじ

2018年第90回アカデミー賞にて、フランシス・マクドーマンドが最優秀主演女優賞、サム・ロックウェルが最優秀助演男優賞を受賞しました。

舞台はアメリカ・ミズーリ州の田舎町に、突如3つの広告看板が現れます。

センセーショナルな言葉が書かれた3枚の看板。

この看板がきっかけで娘を失ったミルドレッドの周りの様々な人間が、怒りと赦しの間に揺れていきます。

主な出演者

監督:マーティン・マクドナー 出演:フランシス・マクドーマンド(ミルドレッド・ヘイズ)、ウディ・ハレルソン(ビル・ウィロビー)、サム・ロックウェル(ジェイソン・ディクソン)、ジョン・ホークス(チャーリー)、ピーター・ディンクレイジ(ジェームズ)、アビー・コーニッシュ(アン・ウィロビー)ほか

ある少女の悲劇

舞台はアメリカ・ミズーリ州、架空の町であるエビングという田舎町に、3枚のセンセーショナルな言葉の書かれた看板が掲げられています。

アンジェラ・ヘイズというティーンエイジャーが、レイプされた後に焼き殺されるという痛ましい事件が起こったのです。

母親であるミルドレッド・ヘイズは、7ヶ月経っても悲しみは癒えず、立ち直れずにいました。

警察の捜査は一向に進展せず、犯人の手がかりすら見つけられずにいました。

 

ミルドレッドは警察に不信感を抱き始めます。

その不信感は、やがて警察に対する怒りへと変わっていきました。

ミルドレッドは、とある道に立ち、3枚の錆び付いたビルボードを見上げています。

何かを決意して、そのまま広告会社へ出向き、広告依頼を出しました。

 

3枚の看板にはこう書かれています。

「娘はレイプされて焼き殺された」
「未だに犯人が捕まらない」
「どうして、ウィロビー署長?」

ミルドレッド一家の悲劇

ウィロビー署長は、エビングの住民から敬愛されていました。

このことから、この看板はエビングの街に大きな波紋を起こします。

しかも名指しされたウィロビー署長は末期のすい臓がんでもあったため、ますます人々は同情を寄せました。

ミルドレッドの息子ロビーまでも、母の行動に憤慨したほどでした。

 

特にレイシストとして悪名高い警官のジェイソン・ディクソンは、怒りを煮えたぎらせていました。

そしてエビング署の警官たちは、ミルドレッドを脅し始めるのです。

息子のロビーは学校でいじめられ、住民たちもミルドレッド一家を非難するのでした。

しかしミルドレッドは、全く意に介しません。

彼女の中には、殺された娘アンジェラの無念を晴らすことしかなかったのです。

 

ある日、広告会社から看板代が未納だとの連絡がきました。

安くない広告費に困惑するミルドレッドの元に、彼女と同じく警察を憎んでいる者からの援助で、匿名の5000ドルが届いたのです。

この援助のおかげで、広告掲載を継続することができました。

しかし警察からの睨みもきつくなります。

ウィロビー署長の死

ウィロビー署長は、家族と共につかの間の休日を過ごしました。

彼は自分の死期が近い、と悟っていたのです。

そして妻と子供が寝静まった後、馬小屋で拳銃自殺をしてしまいます。

ウィロビー署長の死を知ったディクソン保安官は、怒りに震えます。

町の人々も、あの看板がなければウィロビー署長はもっと長生きできたはずだ、と風評しました。

 

怒りに狂ったディクソン保安官は、広告会社社長のレッドの元へ行きレッドを殴り、そのまま2階から突き落とします。

レッドは大怪我を負い、ディクソン保安官は新しく就任した所長によって解雇されました。

ディクソンは、さらにミルドレッドを憎みます。

ある日、ウィロビー署長の妻アンが、ミルドレッドの仕事場に現れます。

ウィロビー署長から、ミルドレッド宛の手紙を届けるためにです。

 

その手紙には、アンジェラを殺した犯人見つけることができなかったことに対する謝罪と、広告看板は名案だったと書かれていました。

そして匿名の援助は、ウィロビー署長であったことがわかったのです。

しかしミルドレッドへ対する嫌がらせは収まりません。

ついには、看板が燃やされてしまいます。

ウィロビー署長は、ディクソンにも手紙を残していました。

そこには刑事になる夢を叶える為に傲慢な態度を改め、良い警官になって欲しい旨が書かれていました。

それを見て、ディクソンは改心します。

そしてアンジェラの事件に、真剣に取り組み始めました。

真犯人を追い詰める

ある日、ディクソンがバーで飲んでいると、隣に座った男の話が聞こえてきました。

「女を犯した」と言っているのです。

ディクソンは、その話の流れからアンジェラを殺したのはこの男だ、と確信しました。

その男の車のナンバーを確認します。

 

その後その男に喧嘩を売り、皮膚の一部を剥ぎ取ってDNAを採取することに成功しました。

ディクソンは、ミルドレッドに連絡するか迷います。

しかし連絡をして、「アンジェラを殺した犯人を見つけたかもしれない」と伝えます。

希望を取り戻したミルドレッドでしたが、結局そのDNAはアンジェラの犯人とは一致しませんでした。

しかも、その男にはアリバイがありました。

 

失望するミルドレッドとディクソンでしたが、ミルドレッドは希望を持つことができたと感謝をします。

バーの男は犯人ではありませんでしたが、他の誰かをレイプしたことは事実です。

罪を償うべきだと、ミルドレッドとディクソンは男の住むアイダホへと向かいました。

映画ライターkokoの一言

看板から始めるストーリー展開は面白いと思いました。

この映画はレイプ犯を捕まえるという内容に見せかけて、本心は違うところにある映画です。

目的は犯人を捕まえるところではなく、風評によって動く噂や、民衆の心。

また、名指しで批判されながらもブレない気持ちや、本当は正義感あふれているのにその本心に気がつかない、などの人間模様が教訓のように出てくるのです。

最後は突然終わったこの映画は、独特の世界観にあふれていました。

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