「横道世之介」のあらすじ・ネタバレ・ラスト

ヒューマンドラマ

「横道世之介」のあらすじ

撮影地は東京近郊および長崎です。

第56回ブルーリボン賞受賞、第5回TAMA映画賞最優秀作品賞受賞作品。

キャッチコピーは「出会えたことが、嬉しくておかしくて、そして寂しい」です。

2013年アメリカ・ロサンゼルスで開催されたLA EigaFest2013において、招待作品として上映されました。

主人公を演じる孝良健吾と吉高由里子は、「虹にピアス」以来5年ぶりの共演作です。

主な出演者

監督:沖田修一 出演:高良健吾(横道世之介)、吉高由里子(与謝野祥子)、池松壮亮(倉持一平)、伊藤歩(片瀬千春)、綾野剛(加藤雄介)、朝倉あき(阿久津唯)、黒川芽以(大崎さくら)、柄本佑(小沢)、佐津川愛美(戸井睦美)、大水洋介(石田健次)、田中こなつ(清寺由紀江)、ムロツヨシ(前原)ほか

祥子との出会い

1987年、横道世之介は九州・長崎から上京しました。

18歳の世之介は、法政大学に入学します。

入学式で隣に座った倉持一平と親友となり、東京での楽しいキャンパスライフを始めるのでした。

ちょっと図々しいがお人好しという持ち前の性格から、すぐに大学生活に溶け込みます。

そして倉持と、同級生の阿久津唯と共に、サンバ同好会に入部するのです

 

そんなありふれた日常を送っていたのですが、ふとしたことである女性と知り合います。

それは片瀬千春という年上の女性でした。

千春に片想いをする世之介ですが、そんな千春に弟のふりをしてくれ、と頼まれたりもします。

一方、大学の講義で知り合った加藤雄介と意気投合しますが、加藤は女性に興味のない男でした。

世之介は加藤と共に車の免許を取りに、自動車教習所に通い始めます。

その教習所で、成り行きでWデートをすることになった社長令嬢の与謝野祥子と知り合いました。

 

何度かデートを重ねるうちに親しくなっていく2人は、いつの間にか恋人となりました。

そんなある夏、世之介は夏休みを利用して長崎に帰省する予定でした。

それを知った祥子は、自分も行きたいと世之介にせがみます。

祥子は、世之介の両親にも気に入られました。

そんなある夜、祥子と2人で楽しく過ごしていた時のことです。

ベトナムからのボートピープルに遭遇し、ベトナム人の母親から赤ちゃんを託されてしまいます。

警察に保護され、赤ちゃんは無事に助かったと聞き、祥子は安堵しました。

倉持の結婚

夏休みが終わりました。

倉持一平と阿久津唯は恋人となっていました。

世之介は、2人がサンバ同好会を辞めたことを聞かされました。

しかも阿久津唯は妊娠しているというのです。

そのため倉持一平は大学を辞め、結婚をする決意をしていました。

世之介は2人の引越しを手伝います。

 

倉持一平は涙ながらに「唯と子供のためにかんばるから」と誓いました。

学園祭の時期になり、祥子は嬉しそうにサンバを踊る世之介を見つめています。

そしてクリスマスに世之介と祥子は、2人きりでパーティーをして過ごしました。

祥子は今まで世之介のことを「世之介さん」と、さん付けで呼んでいましたが、今日からは「世之介」と呼ぶことにしました。

雪が降っている中で、2人はキスをします。

祥子のパリ留学

世之介は病院へと急いでいます。

倉持一平から子供が生まれた、との知らせがあったからです。

赤ちゃんは女の子で「智世」と名付けられました。

世之介は、赤ちゃんの写真をたくさん撮りました。

周りの人たちの写真もたくさん撮ります。

そして写真の面白さに目覚めていきました。

 

そんなある日、祥子がパリへ2週間の短期留学へ行くことになります。

世之介は空港へ向かう祥子の見送りへと向かいます。

空港へ向かうバスを待ちながら、周りの景色を写真に撮っていました。

「世之介さんの撮った写真を私に最初に見せてください」と、別れ際に祥子が世之介にお願いします。

世之介は「封をして押入れに隠しておくよ」と答えると、バスが来ました。

バスに乗り込んだ祥子は「世之介、大好き」と叫びながら、手を振って去って行きました。

世之介の死

それから16年の歳月が流れました。

片瀬千春はラジオのDJに、加藤雄介はセクシャルマイノリティ、与謝野祥子は外国でボランティアをしています。

世之介はカメラマンとして活躍をしています。

みんな別々の道を歩んでいました。

そこへ突然、世之介の死の知らせが届きました。

世之介は駅のホームから転落した女性を助けようとして、電車にはねられて死んでしまったと言います。

 

パリ留学の後、NPOで発展途上国を支援する活動をしていた祥子でしたが、帰国した祥子が久しぶりに聞いた世之介の名前はニュースの中でした。

祥子が世之介の実家へ連絡をすると、世之介の母は祥子に小包を渡しました。

その小包には、たくさんの写真が入っていました。

祥子の写真や、世之介が撮った写真です。

そして16年前のあの日、パリへの留学で別れたあの日に約束した写真が、それだったのです。

祥子は世之介との楽しかった毎日に想いを馳せながら、写真を眺めるのでした。

映画ライターkokoの一言

大学生のよくある日常、仲間との何気ない毎日であったり、恋人との楽しい時間、どうしようもない現実や受け入れがたいことや楽しいこと幸せなこと、90年代のそんな大学生が普通に描かれています。

大人になってみんなバラバラになり、それでも心の何処かでは繋がっています。

世之介の死亡という衝撃的な出来事さえ、もしかしたら起こり得ることと思えてしまうような、何となく懐かしさを感じる映画でした。

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