「砂の女」のあらすじ・ネタバレ・ラスト

ヒューマンドラマ

「砂の女」のあらすじ

日本だけでなく世界的に評価され、カンヌ国際映画祭審査員特別賞を受賞するなど、多数の賞を受賞した作品です。

物語は、一人の男が砂丘の中を歩いているシーンから始まります。

男は終わりのバスを逃してしまい、そこから見知らぬ村人に宿を紹介されるのでした。

しかしそこは今にも砂に埋もれてしまいそうな、小さな掘っ立て小屋でした。

男は怪しがりながらも、そこで一晩を過ごします。

男の運命とは、砂の女とは誰なのか最後まで気になる作品です。

主な出演者

監督:勅使河原宏 出演:仁木順平(岡田英次)、砂の穴に住む女(岸田今日子)ほか

昆虫採集のため訪れるが砂丘にとらわれてしまう

一人の男が砂丘の中を歩いています。

その人物は、教師の仁木順平という31歳の男でした。

男は8月に休暇を取って、趣味の昆虫採集を楽しむため、海岸の砂丘に一時の休みを楽しむため訪れていました。

 

しかし、そこは今にも砂に埋もれてしまいそうな部落だったのです。

男は家に帰るための終わりのバスを逃してしまいます。

するとそこへ、地元の住民らしい中年の男がやってきて、男に「宿を世話する」というのです。

 

彼は怪しがりながらも、この中年の男に着いて行きました。

言われるままに着いて行き案内された場所は、板切れでできた掘っ建て小屋でした。

しかも、その掘っ建て小屋がある場所は、まるで蟻地獄のような砂の真ん中に建てられていたのです。

 

男は仕方なく、その小屋に泊まることにしました。

その家には、30代くらいのひとりの寡婦が、砂掻きに勤しんでいました。

そこは縄梯子が無ければ上り下りすることができないくらい、深い場所にありました。

泊まっていた宿から出られなくなり、女との同居生活を強いられる

翌朝、男は目を覚まします。

すると異常事態が発生していることに気づきます。

それは、この小屋に降りてきた時に確かに掛けられていた縄梯子が、外されていたのでした。

小屋を出ようとした男でしたが、小屋から出る術をなくし、出られなくなってしまったのです。

 

なんとか外へ出ようと、慌てて寡婦に尋ねます。

これでは穴から出られない、何とかしてくれと頼むのですが、女は「仕方ない」と呟くだけでした。

後から男は村人たちに騙されて、ここに閉じ込められてしまったのだと気づきます。

この村は、常に穴から砂を運び出さなければ穴が崩れてしまうため、砂掻きのための人手を欲していたのでした。

 

女とグルになって村人が自分を捕らえたのだ、と分かった男は怒り狂います。

昆虫採集をしにやってきたこの男は、埋もれる家でこの寡婦との砂を掻きだしながら、仕方なく同居生活をすることになってしまうのでした。

この蟻地獄からはどうやっても抜け出せない、そこで男は日々の生活のため、受け入れたように見せかけ、村人たちの目を盗んで抜け出すことを決意します。

廃材で作った縄梯子で遂に脱出、かと思われるが村人に捕まってしまう

蟻地獄のような家での生活は、非常に奇妙なものでした。

日夜、襲ってくる砂に家が埋まってしまわないように、ただひたすら砂を掻きだすというものでした。

生活するのに必要な食糧や水は、全て配給制になっていました。

必要なものは全て、村人が運んできてくれるのです。

 

男は、寡婦に「こんな生活を送って意味があるのか」と問うも、女は何の疑問も持っていないようでした。

男は、この女と肉体関係を結んでしまえば外に外に出られなくなる、と思いながらもしばらくすると、二人は関係を結ぶようになります。

それでも何とか、この村から脱出しようと抵抗を試みるのでした。

 

ある日、なんとか廃材を使って梯子を作り、やっとの思いで地上に出ることに成功します。

しかし、迷走中に砂に足を挟まれ、溺れ死にそうになってしまいます。

なんとか追手の村人の手によって救出される順平でしたが、再び女のいる家へと閉じ込められてしまうのでした。

そして再び穴の中の生活を強いられ、男は寡婦と夫婦のような生活をしていきます。

女の子宮外妊娠が判明、そして男の最後

男は、乾燥した穴の中で水を確保するために、溜水装置の研究に躍起になっていました。

どうすれば水を溜めることができるのか考えていた、ある日のことです。

空を飛ぶ鳥の動きを観察していた男は、空気中の湿気をバケツに溜める、という方法を思いつきます。

そこから男の生活は、溜水装置の研究が日課になっていくのでした。

 

そして冬が過ぎ、3月になって女が妊娠していることが分かります。

女は苦しみだし、すぐに病院に連れられていきました。

しかし子宮外妊娠だったため、すぐに町の病院へと運び込まれていきます。

そんな女を心配した村人たちも慌てたせいか、いつもは必ず回収されていた縄梯子がそのままになっていました。

 

男は逃げようと思えば、そのまま逃げられる状態でした。

しかし、男の心の中は既に部落への連帯感が芽生えていたため、そこから逃げずに穴に残ります。

そして七年後、女の申し立てにより家庭裁判所の条約によって、行方不明になっていた男の死亡が確認されるのでした。

映画ライターMRMの一言

男が最後に失踪し行方不明となった後、死亡してしまうという結末に驚きました。

確かにこの村には、昆虫採集のために訪れていた男は今の生活から離れたい、という想いでやってきたのだと思います。

でも女との共同生活を強いられ、小屋に閉じ込められてしまったことで砂を描き続ける、という生活を強いられ、そこに順応していく他はなかったと考えれば、そうかもしれません。

でも縄梯子があり、いつでも逃げられる環境にありながら結局残った男が、どうして失踪してしまったのか、最後の結末が気になりました。

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