「万引き家族」のあらすじ・ネタバレ・ラスト

ヒューマンドラマ

「万引き家族」のあらすじ

万引き家族は、親の年金を不正受給していた家族が逮捕されたという実際の事件を基に、オリジナル脚本として映画化しました。

2018年第71階カンヌ国際映画祭で、日本映画では21年ぶりとなる最高賞パルムードル賞を受賞した、万引きという犯罪を通して繋がっていく家族の物語です。

主な出演者

監督:是枝裕和 出演:リリー・フランキー(柴田治)、安藤サクラ(柴田信代)、城桧吏(柴田祥太)、松岡茉優(柴田亜紀)、樹木希林(柴田初枝)、佐々木みゆ(ゆり / 凛)、池松壮亮(4番さん)、柄本明(川戸頼次)、高良健吾(前園巧)、池脇千鶴(宮部希衣)ほか

ベランダの女の子と新しい家族

東京、下町の凍えるような冬の夜、治(リリー・フランキー)と少年の祥太(城桧吏)は、とあるスーパーに入りました。

2人は店内にある商品を選び、目を合わせながら慣れた手つきで商品を店の外へと持ち出します。

仲睦まじい父子のような2人が大量に持ち出した荷物を持って家路を急ぐ中、ふと団地のベランダが目に入ります。

 

そこには寒空の中、凍えながらベランダに立つ1人の少女がいました。

中からは男女の怒鳴り声が響き、見かねた2人は、その少女を連れて帰ります。

家には初枝(樹木希林)、亜紀(松岡茉優)、信代(安藤サクラ)という女性たちが居ました。

 

少女は「ゆり」と名乗り、信代や亜紀はゆりの存在に驚き彼女を早く家へ戻すように言いますが、なんだかんだで彼女に世話を焼き、ゆりは初枝と一緒に眠りにつきました。

翌日、治と信代はゆりを連れて団地へ送り届けようとしますが、部屋からは怒鳴り声や「産みたくて産んだんじゃない」という声が聞こえ、ゆりも帰りたくないと言い、2人は再度ゆりを連れ帰りました。

事実とは違う現実

「じゅり」という少女が行方不明になっていて、両親は2ヶ月間も捜索願を出していなかったというニュースがありました。

じゅりの顔写真としてテレビに映るのはゆりであり、一家も後ろめたさを感じますが、ゆりの身体中にある痣や火傷の痕から虐待を受けていたと確信している一家は、ゆりの長い髪を切り「凛」と名づけます。

 

ある日、信代はパート先で同僚から凛の存在を知っている、と告げられます。

凛を手放さないと決めていた信代は、同僚へ自分の仕事を譲ることで凛を守りました。

一方の初枝は、元夫が自分を捨てて別の女性と家庭を持っているという過去があり、元夫たちの息子夫婦を尋ねて、定期的にお金を貰っていました。

 

そこで初枝は、息子夫婦の長女が亜紀であることを知ります。

亜紀は働いている風俗店で4番さん(池松壮亮)と出会い、心を通わせるようになります。

ある夏の日、一家は海を訪れ仲良く遊んでおり、初枝はその姿を見守りながら、声を出さずに「ありがとうございました」と呟いていました。

バラバラに戻った家族

翌日、一家は初枝が眠ったまま息を引き取ったことに気づきます。

実は一家が住んでいる家は初枝の持ち家で、初枝が1人で年金暮らしをしていることになっていました。

初枝の死亡届を出せば、年金どころか一家や凛の存在がバレてしまうと、初枝の遺体は家の床下に埋めることになりました。

 

祥太はあることがきっかけで、自分の今の状況に疑問を抱くようになりました。

それは駄菓子屋でのこと、いつも万引きをしていたその店の店主(柄本明)に、「妹にはさせるなよ」と祥太と凛の2人分の駄菓子をくれたのです。

 

ある日、凛が自ら万引きをしようとしたのを祥太が見つけ、店員の気を引きます。

店の外へ走り出し、店員に追い詰められた祥太は橋の下へ飛び降り、病院へ運ばれました。

このことで全てがバレるのを恐れ、夜逃げしようとする治たちでしたが、警察に拘束されて一家は事情聴取を受けることになりました。

 

そこで一家の過去や、全員が血の繋がっていない関係であることが明らかになったのです。

信代は全ての罪を被り、凛は両親の元へ帰るなど、一家はそれぞれ違う生活になりました。

真実と向き合う子どもたち

信代の面会へ訪れた治と祥太に、信代は祥太を駐車場で拾ったと告げます。

祥太も両親から育児放棄されていたのです。

その夜、治は祥太を置いて夜逃げしようとしたことを告白します。

そして祥太にずっとお父さんと呼んでほしがっていた治は、「父ではなく、おじさんに戻る」と言いました。

 

翌朝、施設へと向かうバスに乗る祥太は、名前を呼んで追いかける治に目も合わせず、呼びかけに応えることはありませんでした。

凛は両親の元へ戻り、再び虐待を受けていました。

以前のように、ベランダで1人遊びをする毎日です。

 

しかし以前と違うのは、踏み台に乗って外を見つめ、誰かが迎えに来てくれるのを待っているような姿を見せていたことでした。

ここで万引き家族は結末となります。

映画ライターカネキケンの一言

血の繋がりが絶対ではなく、環境で子供たちは変わっていくんだなと感じました。

あることがきっかけで「このままでいいのか」と迷う祥太と、虐待から守ってくれた一家を望む凛のように、成長と共に色々な葛藤があるのだ、ということを見せつけられました。

個人的には最後に凛がどうなってしまうのかが気になって、あのまま虐待を受け続けるのかと思うと、可哀相でいたたまれない気持ちになりました。

凛にとっては、あの一家が居場所だったんだなと感じました。

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