「ナミヤ雑貨店の奇蹟」のあらすじ・ネタバレ・ラスト

ヒューマンドラマ

「ナミヤ雑貨店の奇蹟」のあらすじ

日本を代表する小説家の東野圭吾の小説を映画化した作品です。

ある日、大きな屋敷を飛び出し夜の街を走る3人組がいました。

その屋敷で女性を縛り、カバンを奪った3人は、一晩隠れるために空き家へと侵入します。

そこはかつて雑貨店として構えていた場所になり、今では廃墟と化している場所でした。

一晩過ごすつもりだったその場所に、突然一通の手紙が舞い込んできました。

その手紙は、過去と現代を繋ぐ奇蹟の手紙だったのです。

主な出演者

山田涼介(矢口敦也)、村上虹郎(小林翔太)、寛一郎(麻生幸平)、林遣都(松岡克郎)、成海璃子(皆月暁子)、門脇麦(セリ)、鈴木梨央(セリ / 少女時代)、山下リオ(川辺映子)、手塚とおる(刈谷)、PANTA(皆月良和)、小林薫(松岡健夫)、萩原聖人(浪矢貴之)、吉行和子(田代秀代)、尾野真千子(田村晴美)、西田敏行(浪矢雄治)、ほか

廃墟の場所で

真夜中でとても静かな街を、敦也と翔太、幸平の3人の青年が走り抜けていました。

爽やかな疾走ではなく、女性を襲ってカバンを奪って逃げていました。

乗ってきた車が動かないときに、彼らは空き家へと侵入します。

朝までその場所で過ごして、落ち着いたら逃げるという単純な考えで、この空き家へと入ったのでした。

そこは雑貨店として賑わっていた場所で、今でも面影を残しながら、すっかり廃墟と化していました。

 

小さなロウソクを灯して、拾った雑誌には、この店のことが詳しく書かれていました。

30年以上も昔、ここは雑貨店で、悩み相談の場所としても知られていたそうです。

店の主人に手紙を渡すと、次の日の朝に、その返事が店の前のポストへと投函されていました。

とても静かな夜で、雑誌に載っていた美人な女性の写真を見つめている3人は、ある音で我に返りました。

少女出現

その音は、店先のシャッターの方から聞こえてきたのです。

シャッターから何かがこちらに放り込まれるのを、3人は目にします。

紛れもなく一通の手紙でした。

表へ出ても、人の気配は全くありませんでした。

 

手紙の中身は、魚屋ミュージシャンと名乗る男性からの相談でした。

音楽関係へ進学するため、大学を辞めたがうまくいかないので、実家の魚屋を継ごうか悩んでいるという内容です。

奇妙に感じながら、興味本位で手紙の返事を書くと、その返事もすぐに届いたのです。

何通かの手紙をやり取りすうちに、3人はその男性の正体に気付いたのでした。

 

彼はその店先で、ハーモニカを吹き始めました。

曲は日本で大ブームを巻き起こしていた、女性シンガー セリの人気の曲でした。

3人がいる今の時代より、遡ること30年前のことでした。

ミュージシャン志望の克郎は、悩んで雑貨店への相談するうちに、音楽を続ける決意をします。

 

数年が経ち、ある養護施設へ行った克郎は、売れないながらも音楽の仕事をずっと続けていました。

施設で自身のオリジナル曲を披露した克郎は喜ばれ、ある1人の少女の心に強く音楽が刻み込まれます。

その夜、養護施設は突然火事になってしまいます。

昨日の少女の弟が取り残されて、救助に行った克郎は少女の弟を助けることができたのですが、亡くなってしまいます。

 

克郎の死が、少女セリの心に強く残り、自身の弟を助けてくれた恩人として、彼の曲と共に世間から大きな注目を集めることになるのです。

3人とも、セリのことはよく知っていました。

彼女が国民的スターだからではなく、彼女の通っていた養護施設が3人の通っていた施設と同じところだったからです。

遺書

単なる偶然としか思っていなかった3人でしたが、手紙の投函はその後も続きます。

次に来たのは事務員で、その次はホステスとして働く女性でした。

彼女の相談とはお金が今必要で、通っている夜の店で、愛人の話を持ち掛けられたことでした。

そのことに甘さを感じた敦也は、彼女に現実を突きつけたのでした。

 

最初は突き放すつもりで、愛人に手を出す女性に僅かに軽蔑を覚えたからでした。

それが次第に、彼女を見守る立場へと変化していったのです。

敦也は、今後の日本の情勢を教えながら、彼女に幸せな人生を歩ませていこうとしました。

彼女は会社の社長として、時代を見据えた人物として、うまく成功していくことになります。

その頃3人は、一連のやり取りが単なる偶然ではないことが理解できます。

その事実を確かめるために、何も書いていない真っ白な手紙を店の外から投函してみました。

 

1980年、店の主人の浪矢雄治は、病院から一時帰宅していました。

店先で以前倒れて、余命3ヶ月と言われた彼は、最後に家に帰ることを望んでいました。

雄治の目には、かつての恋人の暁子の姿がありました。

彼女は、ずっと昔から変わらない18歳の美しい姿のままでした。

暁子を前にした雄治は、最後に自身が今まで行ってきた相談が本当に正しかったのか知りたい、と望みました。

 

何年先、自身のアドバイスがその人を悪い方向へと導いたんじゃないのかと、雄治はすごく心配していました。

既に余命を知った彼は息子に、「時期が来たら1日だけ相談を復活してほしい、これまでの相談の行く末を教えてくれるよう呼び掛けてほしい」と、遺書に書いて渡しました。

そして暁子と2人で店にいる、その瞬間が訪れたのでした。

店のシャッターの隙間から、お礼の手紙がたくさん届きました。

最後に一通、真っ白な手紙が届き、それは未来に3人が試しに投函した手紙でした。

奇蹟が起きる

敦也と翔太、そして幸平の3人は、スマートフォンで店のことを調べていました。

そこに1日限り復活と、大きく書かれた店のサイトを発見することになります。

今この日が、店の主人の雄治が亡くなった日だったということが分かります。

雄治の存在と3人の青年、養護施設がしっかりと糸が繋がっていて、偶然でなく必然的なものだったのです。

敦也と翔太、そして幸平の3人は、ついさっき襲った1人の女性のことを思い出しました。

3人が襲った理由は、彼女が金を使って養護施設を買収しようとしたからです。

 

奪ったカバンの中を見ると、ここへ向けた一通の手紙が入っていることに気付きました。

彼女は、あのホステスだったのです。

手紙のアドバイス通りに仕事をどんどんこなして、火事で焼失した施設を建て直した人物でした。

彼女は買収を行おうとしている園長を咎めていただけで、完全な誤解でした。

敦也以外の2人は、慌てて彼女の元へと走って行きました。

敦也が、ふと店の外のポストを覗くと、そこには一通の手紙が入っています。

 

手紙は店主の雄治から宛てられた、最後の返信だったのです。

真っ白な手紙で敦也へ宛てられた手紙には、この先明るい未来が待っていると大きな字で書かれていました。

敦也の心を見透かしたような、とても深みのある手紙でした。

敦也の目には涙が浮かびました。

それから敦也は、翔太と幸平の後を追いかけます。

 

被害女性は、既に警察を呼んでいました。

翔太と幸平がその様子を見守る中、追いついた敦也は2人を連れて彼女の元へと向かいました。

敦也と翔太、そして幸平の3人には立派な将来が待っているのです。

それぞれの夢と目標があって、その道へと踏み出していきました。

映画ライターりょうの一言

劇中で魚屋ミュージシャンの松岡が作って、国民的歌手セリが歌うREBORNが切なく心に残りました。

作品を見終わった後に、思わず口ずさんでしまいました。

このストーリーの中で、とても重要な意味を持っている曲だと思います。

皆さんの演技もとても素晴らしくて、最後まで感動させられました。

また、是非見たいと思います。

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